エステサロンは施術単価が1回1〜3万円と高めの業態で、お客様の多くがクレジットカードでの支払いを希望されます。「手持ちの現金がなかったから次回にする」と言われてしまうと、1件あたりの機会損失が大きいのがエステ業界の特徴です。
この記事では、エステサロンに向いているキャッシュレス決済サービスを3つ比較しました。手数料・入金サイクル・端末代・業態適合度を、2026年8月時点の各社公式サイトの記載にもとづいて整理しています。
自宅サロン・マンションの一室・路面店と、規模を問わずこれから決済を導入する方に向けた内容です。
エステサロンでキャッシュレス決済が重要な理由
客単価の高いエステ業態では、キャッシュレス決済の有無が売上に直結します。
- 客単価が高い: 1回1〜3万円、コース契約なら10万円超
- カード利用率が高い: 高額決済はカードで支払いたいというお客様が多い
- 客層が女性中心: クレジットカード・QR決済への抵抗感が少ない
- リピート率の確保: 支払いのスムーズさがリピート意欲に影響
現金のみの運営では「カード使えますか?」と聞かれて失注するリスクがあり、エステ開業時はキャッシュレス決済導入が事実上のマストです。
選び方の5つのポイント
1. 決済手数料の安さ
客単価が高いほど手数料の絶対額が大きくなります。対面のクレジットカード決済の手数料は、2026年8月時点でおおむね 1.98%〜3.24% の範囲。同じサービスでもプランやカードブランド、適用条件で変わるので、「◯%〜」の「〜」が何を指すのかまで確認しておくと安心です。
2. 対応ブランドの広さ
クレジットカード・電子マネー・QR決済のどこまで取り扱えるかで、取りこぼし率が変わります。
3. 入金サイクル
個人事業主のキャッシュフローに直結します。「毎日振り込まれる」「月◯回」「依頼してから1〜2営業日」など仕組みが各社で違うので、家賃や仕入れの支払日と照らして選びましょう。
4. 端末代・月額費用
初期費用と継続コストを抑えられるかが、開業1年目には特に重要です。端末を買い切るのか、プラン契約中は無料で借りられるのかで初期の持ち出しが変わります。
5. POS・予約との連携
レジ・予約と同じサービスで揃えると、日々の会計業務が簡潔になります。ただし「同じ会社のサービスだから連携している」とは限らないので、公式サイトで連携の有無を確認しておくのが確実です。
比較表
2026年8月時点の各社公式サイトの記載をまとめました(金額はすべて税込)。
| サービス | 月額 | 決済端末 | 対面カード手数料 | 入金サイクル |
|---|---|---|---|---|
| Square | 0円 | 公式オンラインストア・家電量販店で購入 | 2.5%〜(年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の場合) | 三井住友・みずほは翌営業日/その他は毎週金曜 |
| STORES決済 | フリー0円/スタンダード3,300円(年間契約。月額契約は3,960円) | フリーは27,720円で購入/スタンダードは年間契約で1台無料貸出 | フリー2.48%/スタンダード1.98%(Visa・Mastercard、年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の場合) | 手動入金は依頼から1〜2営業日/自動入金は月末締め翌月20日 |
| Airペイ | 0円 | カードリーダーは無償貸与(iPadまたはiPhoneが別途必要) | 3.24%(条件を満たし審査に通れば2.48%) | 口座により月6回または月3回 |
いずれも月額0円から始められますが、手数料と入金のタイミングは仕組みが大きく違います。エステのように1件の金額が大きい業態では、手数料1%の差が1回の施術で数百円変わってきます。
すぐに導入したい方には、アカウント作成が無料で、決済・POSレジ・ネットショップ・予約を1つのアカウントで扱えるSTORESが候補になります。フリープランなら月額0円で試せます。
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STORES
かんたん無料でネットショップを作るならSTORES
Square
特徴
初期費用・月額固定費0円で始められる決済サービス。入金が早いのが特徴で、三井住友銀行またはみずほ銀行の口座なら決済日の翌営業日に振り込まれます(それ以外の金融機関は水曜締めで毎週金曜の振込)。
メリット
- 月額0円・初期費用0円
- 登録口座によっては入金が翌営業日
- 対面のカード決済手数料は2.5%〜(年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の場合)
- 決済端末は家電量販店の店頭でも購入でき、配送を待たずに始められる
デメリット
- 電子マネーはPiTaPaに対応していないなど、対応範囲に例外がある
- ホットペッパービューティーとの連携は公式に案内されていない
- 年間キャッシュレス決済額が3,000万円以上になると、対面決済の手数料は3.25%〜またはカスタム手数料になる(要問い合わせ)
STORES
特徴
決済だけでなく、POSレジ・ネットショップ・予約システム・モバイルオーダーなどを同じアカウントで組み合わせて使えるのが特徴です。エステなら「予約はネットで受けて、施術後の会計と化粧品の物販を同じ画面で処理する」といった使い方ができます。
メリット
- 決済・POSレジ・ネットショップ・予約を1つのアカウントでまとめられる
- 月額3,300円のスタンダードプラン(年間契約)なら決済端末が1台無料で借りられる(プラン契約中は故障交換も無償)
- 対面のVisa・Mastercardはスタンダードで1.98%と低め(年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の場合)
- 手動入金なら、売上の翌日6:00から振込依頼ができ、依頼から1〜2営業日で入金される
デメリット
- フリープラン、およびスタンダードプランの月額契約は決済端末を27,720円で購入する必要がある
- 交通系IC・QRコード決済はプランを問わず3.24%
- 手動入金は入金額10万円未満だと振込手数料200円がかかる
固定費をかけずに試すならフリー、キャッシュレス比率が高くなってきたらスタンダードという段階の踏み方ができます。手数料や入金の詳しい条件はSTORES決済の手数料・入金サイクル完全ガイドにまとめました。
Airペイ
特徴
リクルートが提供する決済サービスで、対応する決済ブランドは92種。クレジットカード・電子マネー・交通系IC・QRコードを1台のカードリーダーで受け付けられます。利用にはiPadまたはiPhoneが別途必要です。
なお「Airレジやサロンボードと連携できる」と紹介されることがありますが、サロンボードのレジ機能はAirレジの技術協力を受けて開発されたもので、公式のよくある質問では「機能連携はしておりません」と案内されています(2026年8月時点)。Airペイについてもサロンボードの機能紹介ページに「機能連携はありません」と明記されているため、「ホットペッパービューティー掲載サロンだからAirペイ」という選び方にはなりません。ホットペッパービューティーと完全予約連携しているのはサロンボード側の機能です。
メリット
- 対応ブランド数が豊富(92種)
- 初期費用・月額費用・振込手数料が0円(ゆうちょ銀行は利用不可)
- カードリーダーは無償貸与で、端末の買い切り費用がかからない
- 条件を満たして審査に通れば、主要カードブランドの手数料が2.48%になる
Airペイの決済手数料は「0.99%から」と紹介されることがありますが、0.99%はQRコード決済のCOIN+に適用される税抜料率(税込1.08%)で下限にあたる数字です。クレジットカード・電子マネー・交通系IC・その他のQRコード決済はいずれも3.24%になります。
さらに「決済手数料ディスカウントプログラム」に申込んで審査に通ると、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discoverの手数料が 3.24%→2.48% になります。条件はブランドごとに異なり、年間の決済金額はVisaが2,000万円以下、Mastercardは1,000万円以下、JCB・American Express・Diners Club・Discoverは4ブランド合計で1,000万円以下。中小企業者の定義に関する条件はVisaとJCB系にはありますが、Mastercardには掲げられていません。いずれも店頭掲示ツールの掲出が必要で、ブランド単位で審査されます。条件の詳細はAirビジネスツールズの評判・料金・使い方にまとめました。個人サロンの多くは範囲に入りますが、結果は申込んでみないとわかりません。
デメリット
- iPadまたはiPhoneが必須(Android端末では利用できない)
- 入金は口座により月6回(みずほ・三菱UFJ・三井住友)または月3回で、選択できるわけではない
- カードリーダーは審査後に届くため、オープン日に間に合わせるには早めの申込みが必要
手数料と入金の仕組みはAirペイの手数料・入金サイクル徹底解説で詳しく整理しています。
iPadやiPhoneを用意せずに1台で完結させたい場合は、レシートプリンター内蔵のオールインワン端末を使うPAYGATEという選択肢もあります。施術スペースが限られるエステサロンや、出張施術で持ち運ぶ使い方と相性の良いタイプです。料率や月額は契約内容で変わるため、条件は問い合わせで確認するのが確実です。見積もりだけの相談も受け付けています。
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タイプ別おすすめ
- 予約・ネットショップ・レジまでまとめたいエステ: STORES決済(1つのアカウントで完結する)
- 売上を早く手元に入れたい出張エステ・マンション型エステ: Square(三井住友・みずほ口座なら翌営業日入金)
- リクルート系のツールで揃えたいエステ: Airペイ(Airレジ・Airリザーブと同じAirIDで使える)
決め手が見つからない場合は、まず「入金サイクル」で絞るのがおすすめです。開業直後は手元資金の余裕が小さいので、手数料の0.5%差より入金の早さのほうが効いてきます。
よくある質問
Q. コース契約(10万円超)もキャッシュレスで決済できる?
A. 主要サービスで対応可能です。ただし高額決済はカード側で本人確認が発生する場合があります。分割払いを希望されたときは、カード会社の「あとから分割」を案内する運用が一般的です。
Q. 化粧品の物販もキャッシュレスで会計できる?
A. 施術料と同じ決済端末で物販も会計できます。POSレジと組み合わせれば、施術売上と物販売上を分けて集計しやすくなります。
Q. 出張エステでも同じ端末を使える?
A. モバイル型のカードリーダーは、自宅サロン・マンション・出張先のどこでも使えます。電波環境だけ事前に確認しておきましょう。
Q. 決済手数料はいつ引かれる?
A. 一般的には売上から手数料を差し引いた金額が入金される形式です。明細はアプリ・管理画面で確認できます。
Q. 複数のサービスを併用してもいい?
A. 併用は可能です。ただし端末が増えるとレジ締めの手間も増えるので、開業当初は1社に絞り、決済額が増えてきた段階で手数料の安いプランへ乗り換える・追加するのが現実的です。
まとめ
エステサロンのキャッシュレス決済は、Square・STORES・Airペイ の3つが主な選択肢です(2026年8月時点)。
- 予約・ネットショップ・レジまでまとめたいなら STORES決済(スタンダードは年間契約で月額3,300円・端末1台無料)
- 入金の早さを重視するなら Square(三井住友・みずほ口座は翌営業日)
- リクルート系ツールで揃えるなら Airペイ(条件を満たせば主要カードが2.48%)
客単価が高いエステ業態では、決済がスムーズでないだけで数万円の機会損失が発生します。開業時点から最低1社は導入しておき、売上規模の拡大とともにプラン変更や併用も視野に入れると盤石です。
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